脳溢血脳梗塞後遺症 治療法

手のひら先生のリウマチ相談室を運営する筆者が、高麗手指鍼の脳溢血脳梗塞後遺症治療について語ります。

本格的なリハビリはいつ開始すべきか

 例えばスポーツ選手が左足を故障しても、すぐ右足の強化をすることで、左足が治った時に、すぐ本格的なリハビリに入ることができます。

それまでは左足の回復まで何もしないことが普通でした。

友人が胃の手術を行った翌日から、もう水を飲んだりすぐ食物を食べ始めたり、以前から比べると通常生活に戻るスピードが早くなっています。

脳溢血脳梗塞の後遺症に対しても、聞く限りまた体験したことから判断すると、その開始時期が早まっていると思います。

鍼灸の治療例などを見ると、発症後1ヶ月以内に退院し治療を行うと、効果が出やすいことがわかります。

むかし患者の体験記で運動麻痺や痙性麻痺を克服した物を見ました。

痛みをこらえ必死の形相で夫婦が、リハビリに歩いたりして今のように回復しました、とテレビに出ていたのを見たことがあります。

理学療法士の介助で痛みをこらえて、腕やあしを動かすのがリハビリのイメージです。

私の場合は運動麻痺は制限があるだけで、痙性麻痺が主たるものです。

この痙性麻痺は脳の方に問題があるので、末梢の運動刺激で改善するものではありません。

どちらかといえば大脳基底核を磁気で刺激する、経頭蓋磁気療法の方が理論的にはかなった方法です。

しかしそれも、かなりの条件が整わないと効果が見込めないので、多くの患者に対応するものではありません。

リハビリで効果的なのは、損傷した脳機能をたの正常な部分で代償させることだ、これが今まで言われているリハビリ理論の根拠なのではないでしょうか。

そのため例えば鹿児島大学川平和美教授の運動療法、促通法に代表される反復刺激です。

これは末端の筋肉に運動刺激を与え脳に刺激を与えるものです。

これもある程度の運動ができないと、元通りの回復は全く見込めないということです。

あとは昔から行われている運動療法で、これがどのくらい効果を上げているか、統計もあまり目にしないのでそれほどの効果はないということでしょう。

私が自身の体験から導き出し、また筑波と東大の研究の成果を踏まえて考えるのは、リハビリをどの程度の負荷で行いいつ開始すべきかということです。

多くの場合はやくリハビリを開始する傾向にあるようですが、その負荷がどの程度患者にかかっているか、おそらく理学療法士の経験則でなされていると思います。

私が最近知った両大学の共同研究は「過度のリハビリによって負荷をかけると、脳神経細胞の新生は行われなくなる」と言うものです。

脳神経は長らく再生はされないとされていたのですが、最近の研究で海馬で行われていることが分かりました。

またその新生神経細胞は、トンネルが作られて損傷部部分に運ばれることも分かりました。

運動機能が回復したした時にMRIで血流を撮影すると、運動をコントロールしていた損傷部位が、ほかでところで代償されていることが分かりました。

脳の活発に活動している部分が、移っていたということがわかります。

さて神経細胞が再生されていることは、もし損傷部位があればそこの再生も行われていると考えられます。

とするとこの神経再生のために、リハビリは極力抑えて行うことが望ましいという結論になります。

私も発症して4年近くなりますが、そのほとんどが痙性麻痺による後遺症に苦しめられ、激しい疲労感が有りました。

それが脳の神経命令伝達を正常に戻す目的で作成した、サウンド・アキュパンクチャの完成によって、痙性麻痺が薄れて来ました。

それに伴って脳の活動が活発したのか、リハビリの意欲が湧きとりあえず行ったサイクリングにより、筋力の回復が感じられるようになりました。

もちろん過度の不可でないことは、さまざなな意欲がそがれることがないことで判断できます。

体力的な疲労感は出るのですが、1週間ごとに行うサイクリングのあとの疲労度が、徐々に軽快していることで判断できます。

自分の体を通してリハビリを考察すると、まず脳の回復が最初であり、運動療法はその後に続くリハビリ法と考えます。

本日の私の状況です。

石鹸で手を洗う時今まで出来なかった、左手の中で転がすことができるようになり、左手で肘を張らずに歯ブラシを使えるようになりました。

左肩甲骨回りも以前に比べれば雲泥の差で、麻痺がほどけてきた感じです。

ただこれは心臓の治療を行っているので、この効果からくる影響を排除出来ません。

腰から足先までの動きはかなりスムーズさが出てきた上、ロードバイクによるリハビリ効果で筋力が戻り力強さが出てきました。

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