脳溢血脳梗塞後遺症の鍼治療 鍼の深さについて
高麗手指鍼についてはまだまだ未知の部分があります。
少しづつですがその扉を開けつつあります。
脳溢血脳梗塞の後遺症にはどうしても脳のツボが必要不可欠でしたが、そのツボについても必要なものは網羅できました。
したがって後遺症治療も亀のような歩みですが、着実に改善してきています。
ところがある時患者さんが椅子に座って休んでいるとき眠ってしまい、今までなかった脳神経運動野のツボに刺した鍼を深く圧してしまいました。
すると今まで感じたことがないような、歩行の軽さを感じたそうです。
そこで改めて脳神経のツボの深さを計測すると、なんとなんと気の流れとは別の次元で考えなければならなかったかもしれません。
ツボの深度とここでは記しますが、少々熟考しなければならないかもしれません。
もちろん経絡の深さは古代中国から言われてきたことです。
たとえば手首のところで脈を診ますが、小腸や心臓に比べ膀胱腎臓は深いところにあるとされます。
腎臓の気の流れは相当深いところを通ると言うのが定説です。
ただ経絡治療家は皮膚の下の気の通り道に浅く軽く刺すということなので、のでこのことを意識しているかどうかは私は分かりません。
なにはともあれ手のひらのツボの奥深さについて気が付いたことは、新たな治療方法に道が開かれた気がします。
ところでこのことに気が付いてから、治療を変えて行いました。
やはりこの方法で治療を行ったせいか、ウォーキングの質が変わってきたことに気が付きました。
まず体力がついてきたことに気が付きました。
1回行うとその週はぐったりしてしまうのですが、1週間に3回も行ってしまいました。
それと左足の使い方が正常になってきたことです。
後遺症に伴う足は外から円を描くように前に出ます。
外旋と呼ぶのでしょうか?
半身麻痺患者があるいているのを見ると、不自由な足を前に出すとき一度外に振って円を描くように前に出す、あの動作が無くなってきました。
無駄な動作が無くなってきたので疲れ方も変わってきたのでしょう。
感覚野の改善は大きな変化がないので、目立っては改善点が分かりません。
左三角筋から肩甲骨回りがやっとほぐれて来たことがとてもうれしい。
それに伴って首の回旋がかなり楽になった。
その影響か当初からあった複視は、川平式のリハビリで日常には不自由さを感じなくなりました。
しかし横になってテレビを見ると良く見れば、また首の角度をちょっと変えただけで、像が二重に見えていました。
それがどうやら取れて来たみたいなのです。
首の凝りと視覚は連動しているので、それが取れて来たことの証拠です。
今月末韓国の学術大会参加に行ける自信が湧いてきたところです。