脳溢血脳梗塞の鍼治療 もうすぐ完治かな?
そのように患者さんが仰っていました。
目を見ると目の回りがすっきりとしているので、脳の血流が正常になっているのが分かりました。
日々の動作が元の速度になっていて、階段を上がるのも苦にならなくなったそうです。
ロレツがまわらなかったのは最初の治療で改善しましたが、その後も状態は維持されているようです。
左半身完全運動麻痺の患者さんです。
痙性麻痺は完全ではないのですが、かなり脱力するようになったそうです。
あらぬ方向に腕が曲がったり力が余計入ったり、寒さで冷えがきつかったりすることはなくなったようです。
治療の際左手のひらを上に向けるのはまだ簡単ではないのですが、力ずくで曲げていた半分以下になりました。
最近疲れ方がひどくなったようです。
これは自分の体験から推測するのですが、身体に変化が起こっているのが原因でしょうと話しました。
手足が動かないのでまだはっきりと自覚は出来ないでしょうが、身体のどこかに変化が起こり動き始め、そこの疲労を感じるようになったのだと考えます。
治り始めは体幹からのようなので、目立った身体の変化はないのでしょうが、それでも最初見たときの身体の動きよりも、心持スムーズさが感じられるようになりました。
感覚も鋭さが戻ってきたのかもしれません。
私はウォーキングをすると左足が突っ張ったり痛みが起こっていたのですが、体重をかけた筋トレを時々行っていたら治ってきました。
左手も同じように痛みが走りますので、これもダンベルをほんの少しづつ持ち上げています。
これも鍼治療を行っている成果がでて、動いていなかった奥深くの筋肉ご動き始めたり、衰えていた筋肉の感覚が戻ってきた証拠であると考えています。
聞くところによると、血流を止め負荷をかけて筋肉を太くすることで、それがリハビリになるとされているようです。
でもこれではおそらく手足は動かないでしょうね。
リハビリはまず脳の再生が最初です。
川平教授の促通法は効果が高いようですが、それでも完全麻痺は治せません。
現状のリハビリはそれ以上のものはないはずで、末端を鍛えても動きません。
ただ動き始めた場合の筋力低下を補うことは重要です。
バレリーナの松下洋子さんは、練習を1日休むと元の状態に回復するまで7日は係るといっていました。
プロではないのですがそれでも何年も使っていなかった筋肉を、元のとおりの状態に戻すのには、休んでいた倍以上の時間がかかるはずです。
それも筋肉を太くするだけではだめで、感覚や運動感覚全体を徐々に関連づけて、連携させながら行わなければならないと言うことです。
立ち上がったときバランスを崩して倒れそうになったとき、かろうじて体勢を維持するのには筋肉を鍛えなければなりません。
でもその前に体勢を崩す原因の、筋肉のバランスすなわち統率された動きを取り戻さないと、いつまでたってもリハビリにはなりません。